小学生の通信教育として絶大な人気を誇る「スタディサプリ」ですが、中学受験でも役立つのか知りたいご家庭は多いと思います。
スタディサプリには中学受験対策にも効果が期待できるコースがあるので、自宅学習としておすすめできます。
ではスタディサプリをどう活用するのが中学受験対策として有効化について、現役の塾講師が解説します。
スタディサプリで中学受験の対策はできるのか
スタディサプリだけで中学受験に挑戦するのは可能でしょうか。
スタディサプリだけで中学受験に挑戦することが可能かどうかは、目指す学校のレベルや親のサポート、学習スタイルによって異なります。
中堅校と難関校を目指す場合について、スタディサプリの上手な活用方法を説明します。
中堅校を目指す場合はスタサプで対策できます
中堅校を目指す場合、スタディサプリだけで中学受験の対策をすることは可能です。
中学受験の中堅に関しては、基礎的な学力が最低限必要で、スタディサプリはその点でピッタリの教材と言えます。
また、時間や場所を選ばずに学習できるため、勉強が苦手な子供でも自宅で効率的な学習が可能です。
スタディサプリの特徴として、動画解説は非常にわかりやすく、勉強が苦手な子供の復習にも最適です。
学校の授業と並行して利用することで、理解度を高めることができます。
基礎力をしっかり固めることで、中堅校合格に十分な力をつけることができるでしょう。
難関校を目指す場合は限界があります
上位の難関校を目指す場合、スタディサプリだけでは対策が難しいでしょう。
難関校では、基礎的な知識だけでなく、応用力や問題解決能力が求められます。
スタディサプリは基礎を固めるには適していますが、難易度の高い問題への対応には不足する可能性があるからです。
そのため、難関校を目指す場合には、塾や他の教材との併用が必要になるでしょう。
親のサポートが必要
スタディサプリを中学受験に活用する際には、親のサポートが不可欠です。
特に、学習スケジュールの管理や、進捗状況の確認は重要なポイントです。
スタディサプリは自由度が高い反面、自己管理が苦手な子供にとっては学習が疎かになりがちです。
親が積極的にサポートすることで、子供が効率的に学習を進めることができます。
また、学習の内容や進度を把握し、必要に応じて補強が必要な分野に集中させることが重要です。
親のサポートがあれば、スタディサプリを効果的に活用できるでしょう。
スタディサプリで中学受験を目指す際のデメリット
スタディサプリには多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。
カリキュラム管理が難しい
スタディサプリの自由度が高い反面、自分でカリキュラムを管理する必要があるため、適切な学習計画を立てるのが難しい場合があります。
親や家庭教師がしっかりと学習計画をサポートしないと、効果的な学習ができない可能性があります。
また、スケジュールを守ることが難しい場合、学習の進捗が遅れ、受験に間に合わないこともあります。
演習量が不足しがち
スタディサプリでは、授業の内容は充実しているものの、演習量が不足しがちです。
中学受験においては、演習を繰り返すことで応用力を養うことが非常に重要ですが、スタディサプリだけではこの演習が十分でない場合があります。
特に、難関校を目指す場合には、過去問や難易度の高い問題に取り組む必要があるため、スタディサプリだけでは不十分です。
そのため、別途問題集を購入したり、他の教材を併用することが求められるでしょう。
過去問対策が不十分
中学受験においては、過去問の演習が非常に重要です。
しかし、スタディサプリでは過去問対策が十分に行えない場合があります。
特に、志望校の出題傾向に合わせた対策が必要な場合、スタディサプリだけでは対応できないことが多いです。
そのため、過去問集を別途用意し、実際に解いてみることが重要です。
質問対応がない
スタディサプリはオンライン教材であるため、質問対応がない点もデメリットです。
学習中にわからない点が出てきた場合、その場で質問して解決することができないため、疑問が残ったまま学習を進めることになります。
これにより、理解が不十分なまま次の単元に進んでしまうことも考えられます。
質問対応がない分、理解を深めるためには他の教材や指導者のサポートが必要になるでしょう。
スタディサプリを中学受験に活かすための学習法
スタディサプリを中学受験に効果的に活かすためには、いくつかのポイントを押さえて学習を進めることが重要です。
基礎固めを最優先に
スタディサプリを利用する際は、まず基礎固めを最優先にすることが重要です。
スタディサプリの授業を通じて、国語、算数、理科、社会の基礎をしっかりと固めましょう。
基礎がしっかりしていれば、応用問題にも対応しやすくなります。
また、基礎が定着することで、他の教材や塾での学習も効果的に進めることができるようになります。
基礎をしっかりと固めることで、受験対策の土台を築くことができます。
過去問と併用して実力を確認する
スタディサプリで基礎を固めた後は、過去問を併用して実力を確認することが重要です。
また、過去問を通じて出題傾向を把握し、どの分野に力を入れるべきかを判断することができます。
過去問の演習は、試験本番での時間配分や、プレッシャーの中での解答力を養うのにも役立ちます。
スタディサプリと過去問を組み合わせることで、総合的な学力を高めることができるでしょう。
親がスケジュール管理をサポートする
スタディサプリを利用する際には、親がスケジュール管理をサポートすることが重要です。
自由度が高いスタディサプリでは、子供が自分で学習計画を立てるのが難しい場合があります。
そこで、親が子供と一緒に学習スケジュールを作成し、進捗を確認することが求められます。
親がサポートすることで、子供が学習に集中しやすくなり、効率的に受験勉強を進めることができます。
また、定期的に学習状況を確認し、必要に応じて計画を見直すことも重要です。
親の積極的なサポートが、子供の学習効果を最大限に引き出します。
塾や他の教材と併用する
スタディサプリだけでは、すべての受験対策をカバーすることは難しいため、塾や他の教材と併用することをおすすめします。
また、スタディサプリで学んだ基礎を、塾での授業や他の教材でさらに深めることで、応用力や実戦力を養うことができます。
塾や他の教材との併用で、総合的な学力を高め、中学受験の成功に近づくことができるでしょう。
スタディサプリ以外に中学受験対策で考慮すべき教材
スタディサプリ以外にも、中学受験対策に有効な教材は数多くあります。
ここでは、特におすすめの教材をいくつか紹介します。
Z会の通信教育
Z会の通信教育は、高いレベルの教材と指導を提供しており、難関校を目指す生徒にとって非常に効果的です。
Z会の教材は、問題の質が高く、応用力を養うのに適しています。
また、添削指導があるため、自分の解答をしっかりとフィードバックしてもらうことができ、理解度を深めることができます。
さらに、Z会の通信教育は、スタディサプリと同様に自宅で学習できるため、時間を効率的に使いながら学力を高めることができます。
難関校を目指す場合には、Z会の教材を併用することを検討すると良いでしょう。
四谷大塚の問題集
四谷大塚の問題集は、長年の実績と信頼性があり、中学受験対策において定番の教材です。
特に、過去問や演習問題が充実しており、実戦力を養うのに最適です。
四谷大塚の問題集を利用することで、志望校の出題傾向に合わせた対策を行うことができます。
また、四谷大塚の問題集は、レベル別に問題が分かれているため、子供の学力に合わせた学習が可能です。
これにより、苦手分野を重点的に学習したり、得意分野をさらに伸ばすことができるでしょう。
個別指導塾の併用
個別指導塾は、スタディサプリと併用することで、非常に効果的な受験対策が可能です。
個別指導塾では、子供の学力や進度に合わせた個別のカリキュラムを組んでくれるため、効率的に学習を進めることができます。
また、講師が直接指導してくれるため、スタディサプリで学んだ内容をさらに深く理解することができるでしょう。
特に、スタディサプリでカバーしきれない部分や、疑問点が残っている部分を補強するのに適しています。
個別指導塾とスタディサプリを併用することで、全体的な学力向上と、中学受験の成功を目指すことができるでしょう。
まとめ:スタディサプリだけで中学受験は可能か?メリット・デメリットを検証
スタディサプリは、中学受験において非常に有用なツールとなり得ますが、それだけで全てをカバーすることは難しいと言えます。
特に、難関校を目指す場合には、スタディサプリに加えて他の教材や塾を併用することが必要です。
スタディサプリのメリットとしては、コストパフォーマンスの高さや自由な学習ペース、基礎力の定着、隙間時間での学習が挙げられます。
一方で、カリキュラム管理の難しさや演習量の不足、過去問対策の不十分さ、質問対応がない点がデメリットとして考えられます。
中学受験に成功するためには、スタディサプリをうまく活用しながら、他の教材や親のサポートを併用して、総合的な学力を高めることが重要です。
各家庭の状況に合わせて、最適な学習プランを立て、中学受験に臨んでください。